ノード設定
ノード設定は、メニューの[設定]‐[ノード設定]で表示される下図のダイアログで設定します。設定の対象は、メインウィンドウの[ネットワークID]で選択しているFL-netネットワークです。設定した値は、メインウィンドウに表示されます。
IPアドレス
FL-net用に使用するLANアダプタのIPアドレスです。
ドロップダウンリストの中から選択するか、ドット付き十進表記で直接入力します。ドロップダウンリストには現在使用可能なIPアドレスと(Default)があります。(Default)を指定すると、ネットワーク参加時に使用可能なIPアドレスの中から最初にリストされたものが選択されます。LANアダプタが複数あるパソコンで(Default)を指定した場合、選択されるLANアダプタは不定です。
IPアドレスのホストアドレス部(XXX.YYY.ZZZ.HHHのHHH)は、ノード番号になります。ノード番号の範囲は、1~254です。ノード番号により各ノードを識別するので、他ノードと重複しない値を設定する必要があります。
ノード名
ノードの名前です。任意の名前を10文字以内で付けることができます。
ノード名は、ネットワーク参加時と他ノードから要求があった時に通知されます。
領域1アドレス
ノードに割り当てるコモンメモリ領域1の先頭アドレスです。
設定範囲は0~511で、10進数で入力します。
コモンメモリは、1つのアドレスに16ビットのデータを格納できます。
領域1サイズ
ノードに割り当てるコモンメモリ領域1のサイズです。
設定範囲は0~512で、10進数で入力します。但し、アドレス+サイズが領域1のメモリ空間(512ワード)を超えてはいけません。また、アドレスとサイズで設定する範囲は、他ノードの範囲と重複してはいけません。
サイズの単位はワード(16ビット)です。コモンメモリは、1つのアドレスに16ビットのデータを格納できます。
領域2アドレス
ノードに割り当てるコモンメモリ領域2の先頭アドレスです。
設定範囲は0~8191で、10進数で入力します。
コモンメモリは、1つのアドレスに16ビットのデータを格納できます。
領域2サイズ
ノードに割り当てるコモンメモリ領域2のサイズです。
設定範囲は0~8192で、10進数で入力します。但し、アドレス+サイズが領域2のメモリ空間(8192ワード)を超えてはいけません。また、アドレスとサイズで設定する範囲は、他ノードの範囲と重複してはいけません。
サイズの単位はワード(16ビット)です。コモンメモリは、1つのアドレスに16ビットのデータを格納できます。
最小許容フレーム間隔
サイクリックフレームまたはメッセージフレームの送信間隔です。(フレームはデータ送信単位)
単位は100マイクロ(1/10000)秒で、設定範囲は0~50です。
この値が小さいほどリフレッシュサイクルタイム(コモンメモリの更新に要する時間)が短くなります。但し、この値が小さいと通信データを短時間に処理することになるので、パソコンにかかる負荷は高くなります。
最小許容フレーム間隔は参加ノード中の最大値が使用されるので、自ノードで設定したよりも大きい値が使用される場合があります。実際の最小許容フレーム間隔とリフレッシュサイクルタイムは、FL-net UtilityメインウィンドウのMFTとRMTに表示されます。
トークン監視時間
ノードがトークンを保持できる時間です。
単位はミリ(1/1000)秒で、設定範囲は1~255です。
FL-netは、トークンと呼ばれる送信権をネットワーク上に周回させます。そして、各ノードはトークンを保持している時に送信処理をします。この送信処理がトークン監視時間を超えるとタイムアウトとなり、タイムアウトが3回連続すると、そのノードはネットワークから離脱したとみなされます。トークン監視時間が小さいと、タイムアウトが連続して強制的に離脱させられる可能性があります。トークン監視時間が大きいと、状況によりリフレッシュサイクルタイムが長くなる場合があります。
トークン監視時間は、送信フレーム数(1フレームは1024バイト)と送信能力(パソコンの処理能力)により変わりますが、おおよその目安は以下の式で求めることができます。
トークン監視時間=((領域1サイズ+領域2サイズ)×2÷1024+2)×(最小許容フレーム間隔÷10)+50
式の最後の+50は、送信処理時間のマージンです。システム状態により一時的に処理時間が長くなることも考えられるので、余裕をもった時間を加算しています。
図の設定を例にすると、((8+64)×2÷1024+2)×(10÷10)+50≒52となります。この値は目安なので、図の設定では1桁目を四捨五入して50としています。
FL-net Utilityでモニタした時に、ウィンドウ下部の[タイムアウト]が点灯し、参加と離脱を繰り返す状態([参加]が点灯した直後に消灯)になる場合は、トークン監視時間が小さ過ぎます。トークン監視時間は、余裕をもたせた大き目の値を設定してください。