FL-net Library for Windows 製品概要
Binarix FL-net Library for Windowsは、FL-net(OPCN-2)に準拠したC/C++および.NET用通信ライブラリです。本製品は、FL-netの標準化を行っているJEMA(一般社団法人日本電機工業会)の認証を受けています。電機メーカー各社のプログラマブルコントローラ(PLC)など、FL-net対応機器と通信するWindowsアプリケーションを開発できます。
FL-netとは?
FL-net(OPCN-2)は、工場の生産機器、産業用ロボット、パソコン等を相互接続して、FAシステムを構築するためのネットワークプロトコルです。JEMA(一般社団法人日本電機工業会)により標準化され、国際規格ISO15745-4、及び日本工業規格JIS B3521に制定されています。
- 異メーカー、異機種の機器を最大254台接続して通信できます。
- 一般に普及しているLANケーブルで接続できます。
- マスターレス(全てのノードが対等)で、任意のタイミングでネットワークに参加・離脱できます。
- コモンメモリにより、全ノードでデータを共有できます。
- 特定のノード間でメッセージを送受信できます。
物理層規格 | IEEE 802.3 |
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トポロジ | バス型、スター型 |
最大接続ノード数 | 254 |
交信権制御方式 | トークンバス方式 |
ノード管理方式 | マスターレス方式 |
プロトコル | FAリンクプロトコル |
伝送サービス | サイクリック伝送(最大8192ビット+8192ワードの周期的なデータ伝送) メッセージ伝送(最大1024バイトの非周期的なデータ伝送) |
伝送性能 | 32ノードで2048ビット+2048ワードのデータを50ms以内にリフレッシュ |
FL-net Library for Windows の特徴
各社のFA機器と通信可能
Binarix FL-net Library for Windowsは、JEMA認証製品です。電機メーカー各社のプログラマブルコントローラなど、他のJEMA認証FL-net対応機器と通信するWindowsアプリケーションを開発できます。
特別なハードウェアは不要
パソコン標準LANアダプタでFL-net通信ができます。市販のLANアダプタをパソコンに増設して使用することもできるので、低コストでFL-net対応アプリケーションの開発が可能です。
VC++と.NETに対応
C/C++用ライブラリと.NET(C#, VB.NET)用ライブラリが含まれています。本製品1つでWin32(MFC)アプリケーションにも.NETアプリケーションにも対応できます。
2つのネットワークに同時参加可能
パソコンにLANアダプタが2つある場合、2つのFL-netネットワークに同時に参加することができます。データ中継、変換、ゲートウェイなどのアプリケーション開発も可能です。
パラメータのプログラミング不要
ネットワークパラメータの設定は、付属のFL-net Utilityで行います。ユーザーがパラメータの設定・保存、それらに関するユーザーインターフェイスをプログラミングする必要はありません。アプリケーションの開発工数を削減できます。
多言語対応
日本語版以外のWindowsでも動作します。英語版や中国語版などのWindows上で動作するFL-net対応アプリケーションを開発できます。日本語版以外のWindowsでは、FL-net Utilityのユーザーインターフェイスは英語になります。
デバッグ時も安定動作
アプリケーション開発時にデバッガでプログラムを一時停止しても、FL-net通信はバックグラウンドで安定して動作し続けます。Visual Studioでプログラムをステップ実行しながら、付属のFL-net Utilityでコモンメモリをモニタすることができます。
低負荷設計
バックグラウンドで動作するFL-net通信エンジンは、ユーザーアプリケーションのパフォーマンスに影響しないように設計されています。高速でありながら低負荷で安定した通信を実現しています。
付属ソフトウェア FL-net Utility
ネットワークパラメータの設定、ノード状態の表示、コモンメモリのモニタができるソフトウェア FL-net Utility が付属しています。
FL-net Utilityは、ユーザーアプリケーションと同時に実行できます。また、複数のインスタンスを同時に実行できるので、コモンメモリの複数個所を同時にモニタすることもできます。